早い朝

翌日の朝早く、なんだか騒がしい音で目が覚めた。義兄と姉の声が聞こえる。
普段大きな声は誰も出さないので心配になり見に行くと、ドアが少し開いている。
そしてその奥の戸も開いていて姉が泣くような声で何やら言っていて.その横で義兄がなんとか姉を立たせようとしている?ように見える。
"どうしたの?" と聞くと、姉はギョッとしたように私を見ると "歩けないのよ!" と叫んだ。
姉は夜中に、平均して2回ほどトイレに行くのだが、1回目はなんとか行けたが、2回目行こうとした時、脚の痛みが強く義兄に支えてもらってやっとだったらしい。
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一年経って

”別れ“ のブログを書いてから1年経ってしまった。
こんなに長くあいだをあけるつもりはなかったのだが、色々な事があり、また、日記すら続いたことのない性格のためか、つい…ということになってしまった。
19年間一緒に暮らした猫が亡くなった。
あと2ヶ月で20歳だった。去年の春頃から時々失禁するようになり食欲もおちてきていた。
病院に行っても、人間でいうならもう90歳過ぎですからねと優しく言われ、泣くしかなかった。
数ヶ月そのような状態が続き9月に亡くなった。
よく返事をしてくれる猫で、なんでもわかっているみたいに思えた。
他の人には滅多に懐かなかった。なので姉夫婦と同居する時真っ先にそのことを心配したが、意外にも猫はすんなり受け入れてくれて、自分から近付くことはないが避けもしなかった。姉も自分達の部屋には絶対入れないが、他にいるぶんにはいいらしく「猫って好きじゃなかったけどこの猫は可愛いわね」とか言うようになっていた。
そんな姉が10月の半ば、いつものように買い物に行き帰って来て自分の部屋に入ろうとして、どういうはずみかそこで転んでしまった。幸い両手に持っていた買い物袋の上に倒れたので、大したことはなく良かったねでその時は終わったのだが、翌日から一変した。
別れ

M姉は退院した2ヶ月後に容態が急変し、再入院して一週間後に亡くなった。
姉の喫煙をあんなに怒っていたK姉もそれから2年後に亡くなった。
姉の健康を心配してのことだったのにその姉より早く逝ってしまった。
姉はその後、喫煙が原因なのかはわからないが肺がんが見つかり手術を受けた。
退院後も定期的に検診を受けていたが、その過程で今度は大腸がんが見つかり、それも手術した。
その頃にはもう私との同居生活は始まっていた。
そして3年前のある日、2階から降りてきた姉は、尿に血が混じっていたと言った。
『でもね、もう大丈夫よ、それきりで一回だけだったから』 と言う。
私は気になって姉を促し一緒に病院に行った。
やはり膀胱癌だった。
M姉と同じ病名だが、姉の場合発見が早かった為か初期の初期?という様な状態だった。それでも手術はした。
姉はこの8年の間に3つの癌を患ったのだ。
現在も定期的に検診は受けているがとても良好だ。
姉が言うには、術後の経過に
お医者さんもびっくりしている? という。
抗がん剤を含め、薬は一切飲んでいない。
性格もあると思うが、癌の告知の時も、また手術の前後でも、姉はそう深刻になることもなく、まるで盲腸の手術でも受けるかの様に振る舞っていた。又、そんな姉につられてか義兄もさほど心配していないように見えた。
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約束

姉はこの数年前に肺の病気で入院したことがあり、その時、初めて喫煙していたことがわかった。
義兄も心配して、今後吸わない事を約束していた。
K姉にも、退院後はキッパリやめたと言っていたらしい。
姉が、いつから喫煙するようになったのかはわからないが
長年、他県にいて、数年に1回くらいしか会うことがなかった私達には、姉の煙草に対する執着はほんとうのところわからない。
コンビニでライターを買っていた姉を見てK姉はピン!ときたらしい。(探偵みたい)
姉はいつもとは違う口調で 『もう、ほんとにやめるわよ…』 と言った。
K姉は黙っていた。
私は、そんなに吸いたかったら吸えばいいんじゃ、ぐらいにしか思わなかった。
子供のいない姉には、自分が病気になったら子供に一番迷惑がかかるからということは考えなくていいんだし、自由にしたらと思った。
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K姉

車から降りた二女の姉(以下:K姉とする)は暫く車にもたれていた。
すると姉も、車から降りるとK姉に、大丈夫?とか言っていたようだがその後、コンビニに入って行った。
そしてK姉も数分後コンビニに入って行った。
二人は暫くして戻ってきたが、様子が変だった。
K姉が少し怒っているようで、その反対に、姉は珍しく焦っているような感じで、
どうかした? と私が聞くと、K姉は暫く黙っていたが
“未だ煙草やめてなかったのよ!” と言った。
姉が唯一、頭が上がらないというか、それがこのK姉だった。
K姉は普段は声を荒げることも滅多にないし穏やかで優しい人だった。
しかし、たまに怒るととても怖いところがあった。
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帰路

休憩室で過ごしたのは30分もなかったが
帰る時にまた、M姉がどうしても病院の玄関まで見送ると言うので一緒にエレベーターで下まで降りた。
そしてその後、私達が駐車場まで歩いて行く間も
M姉は直ぐには病室に戻らなかったように見えた。
その帰り道は、今別れたばかりのM姉の病状を皆でポツポツ話すだけだった。
私も沈んだ気分のまま運転していた。
しかし、あるチェーン店の前を通りかかると突然姉が、そこの店のフライドポテトを買いたいと言った。
助手席に座っていた姉は、私が聞いていないと思ったのか
再度、今度は大きな声で
“ここで買うから!“ と言いながらドライブスルーの入り口に向かうように私に言った。
私は言われた通り、その方向へ車を切りかえた。
姉は、L サイズのポテトを2袋買った。
そして家に着く前に車内でそれを全部食べてしまった。(揚げたてが美味しいのはわかるが) 飲み物もなしで2袋も… L サイズ…
姉の偏食ぶりはよく知っているので、今はフライドポテトなんだと思ったが、やはり驚いた。
その時、後部座席にいた二女である姉が、
“ 窓を開けてー ” と叫んだので振り返ると青い顔をしている。
車内に充満したポテトの臭いで気分が悪くなったようだった。
そしてとにかく一度車から降りたいと言うので、近くのコンビニの駐車場に車を停めた。
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休憩室‥続き

”わざわざ来なくても良かったのに、もう直ぐ退院するんだから…“
M姉は、私達を見回しながらそう言った。
私はほぼ毎日ここには来ていたが、他の二人は初めてだった。
この時二女の姉も健康状態は良い方ではなく別の病院に通院していた。
なのでこの時、健康といえるのは私と長女である姉だけだった。
M姉はなんだかはしゃいでいるように見えた。
自分の病状と全く関係ないことを話し、特に姉にむかって、なんだか若返ってるねと笑いながら言った。
そう言われた姉はと言うと、とても居心地悪そうに見えた。
テーブルに触れないようにバッグを両手で抱き抱えるように持ち、またテーブルの上のものには一切手をつけていなかった。
こんな時でもM姉の身体の心配より、バイ菌なんだと私には思えて、呆れもしたが悲しかった。
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