別れ
M姉は退院した2ヶ月後に容態が急変し、再入院して一週間後に亡くなった。
姉の喫煙をあんなに怒っていたK姉もそれから2年後に亡くなった。
姉の健康を心配してのことだったのにその姉より早く逝ってしまった。
姉はその後、喫煙が原因なのかはわからないが肺がんが見つかり手術を受けた。
退院後も定期的に検診を受けていたが、その過程で今度は大腸がんが見つかり、それも手術した。
その頃にはもう私との同居生活は始まっていた。
そして3年前のある日、2階から降りてきた姉は、尿に血が混じっていたと言った。
『でもね、もう大丈夫よ、それきりで一回だけだったから』 と言う。
私は気になって姉を促し一緒に病院に行った。
やはり膀胱癌だった。
M姉と同じ病名だが、姉の場合発見が早かった為か初期の初期?という様な状態だった。それでも手術はした。
姉はこの8年の間に3つの癌を患ったのだ。
現在も定期的に検診は受けているがとても良好だ。
姉が言うには、術後の経過に
お医者さんもびっくりしている? という。
抗がん剤を含め、薬は一切飲んでいない。
性格もあると思うが、癌の告知の時も、また手術の前後でも、姉はそう深刻になることもなく、まるで盲腸の手術でも受けるかの様に振る舞っていた。又、そんな姉につられてか義兄もさほど心配していないように見えた。
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